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一流になれなかった元アスリートのブログ。憧れの存在であるトップアスリートの「思考・行動パターン」を真似したくて日々奮闘中。

【中村美里】「笑わない柔道家」から「笑顔の絶えない学生」へ

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(※ 写真は読売新聞のサイトからお借りしました)

ロンドン五輪で男子柔道の監督を務めた篠原信一さんが、著書『規格外』の中で、「自分のことに集中している人は、周りを羨ましく思ったりしない。そして、自分に集中する時間をある一定期間は持たないと、人は何かを成し遂げることはできない」と仰っていた。

たしかにその通りで、あれもやって、これもやって、たまに練習もやって、それでオリンピックに出て金メダルが獲れる、なんていう「ムシのいい話」は存在するわけがない。だから、競技への思い入れが強ければ強いほど、学業やプライベートを犠牲にして、「勝つことだけを考えた毎日」を送ることになる。

リオ五輪女子52キロ級銅メダリストの中村美里選手(三井住友海上)も、今までは「柔道一筋」だったが、年齢や引退後の将来を考えて「違う自分を見つけたい」と、五輪後に無期限の休養に入った。そんな彼女の近況が、先日の日刊スポーツに掲載されていたので紹介したい。

<中村美里選手の近況>
■ 今年4月から筑波大大学院人間総合科学研究科へ進学。スポーツ健康システムマネジメントを専攻。
■ 都内のキャンパスに週4~5日通い、学生としての日々を送っている。
■ ともに進学した、リオ五輪女子70キロ級金メダルの田知本遥選手&姉の愛選手と同じ授業を受けることもある(なんて豪華なメンバーなんだろう!)
■ 人前で話すのが苦手で、「授業での発表は柔道の試合と緊張感が違う。勉強して言葉にするのは難しく、うまく説明できない」。
■ 稽古は週1~2日まで激減。運動量が落ちたため太ってしまった。
■ 都内で一人暮らしをスタート。趣味はお菓子作り。お笑い好き。オードリーの番組は毎週録画して見ている。
■ 現役続行についてはまだ白紙。東京五輪は「地元開催ということもあり出場したい気持ちはある」。


19歳で出場した北京五輪で銅メダルを獲得。”平成生まれの日本人初の五輪メダリスト”になりながら、「金メダル以外は同じ」と悔しさをにじませていた「笑わない柔道家は、「笑顔の絶えない学生」として、キャンパスライフをエンジョイしているようだ。年齢や職業が違う社会人と関わる中で、柔道では得られない刺激を受けているとのこと!

歌手の宇多田ヒカルさんが2010年から6年間、アーティスト活動を無期限休止して「人間活動」をしていた。「これまで偏った経験しかしていないから、いったん音楽の世界から離れて自分をリセットしたい」ということだったが、中村選手も同じような思いがあるのかもしれない。柔道界では”五輪のメダリスト”という特別な目で見られてしまうけど、全く違う世界なら”一人の人間”として普通に接してもらえる。そういうのが、きっとすごく新鮮で、嬉しいのだ。

先日、かつて女子マラソンで世界選手権6位になったことがある原裕美子さんが、コンビニで万引きをして逮捕されるという事件があった。昨年の清原和博さんの覚せい剤事件も記憶に新しい。

アスリートの寿命は永遠ではない。「自分の名前ー競技名=ゼロ」だと、引退後に路頭に迷ってしまう。中村選手はそうならないように、今から「人間活動」をしているのだろう。一芸に秀でていて、なおかつ自分のことを客観的に見ることができる。これから人間としてバランスのとれた、素敵な柔道家になると思う。

<参考記事>
https://www.nikkansports.com/sports/column/we-love-sports/news/1872504.html

 

中村美里選手から学んだこと

自分のいる世界から一歩離れて、「人間活動」をすることは大事。