人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【藤光謙司】チームを支え続けたスーパーサブ、念願のメダル獲得!

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藤光、銅獲得から一夜明け「6人で取ったメダルなんだなと実感」/世界陸上(8/13 サンケイスポーツより)

 陸上・世界選手権第9日(12日、ロンドン)男子400メートルリレー決勝で、多田修平(21)=関学大飯塚翔太(26)=ミズノ、桐生祥秀(21)=東洋大藤光謙司(31)=ゼンリン=の日本は38秒04で昨年のリオデジャネイロ五輪2位に続く表彰台で世界選手権では初メダル。今大会の日本勢のメダル第1号となった。
 アンカーを務めた藤光はメダル獲得から一夜明けた13日、ツイッターを更新。日本が銀メダルに輝いた昨年のリオデジャネイロ五輪は控えに回った経験を踏まえ、「昨年は支える側、今年は走る側。両方経験して改めて6人で取ったメダルなんだなと実感しました」と感慨深げ。「ここに立てたのも色んな方々の支えがあったからこそです。応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!」と感謝の言葉をつづった。
 藤光は今大会、予選は補欠に回ったが、決勝はケンブリッジ飛鳥(24)=ナイキ=に代わって最終走者を担当。五輪、世界選手権を通じて初の表彰台に立った。レース後は「予選を通過してくれたケンブリッジ、サポートをしてくれたハキームの分まで走りたいと思っていた」と右脚の痛みで出場を回避したサニブラウン・ハキーム(18)=東京陸協=を含め、チーム一丸で戦ったことを強調していた。


スポーツは、努力をしても必ず日の目を見るとは限らない。でも、それをわかっていながらひたむきに努力を続けられる選手は、いざ日が当たった時には眩しいほどの輝きを放つものだ。

世界陸上ロンドン大会は、男子100メートルに出場したサニブラウン・ハキーム選手(東京陸協)、多田修平選手(関学大)、ケンブリッジ飛鳥選手(ナイキ)の3人全員が準決勝に進出した。これは、五輪・世界選手権を通じて史上初の快挙。この「最強トリオ」に加えて、リオ五輪銀メダルメンバーの桐生祥秀選手(東洋大)、飯塚翔太選手(中央大)もいる。リレーに出られるのは4人ー。

もし自分が藤光選手の立場だったら、切ない状況を予想してモチベーションが保てなくなりそうだけど、「世界大会は何があるかわからない。全ての走順で準備していた」スーパーサブとしてチームを支え続けた”プロ意識の高さ”に、心からあっぱれを送りたい。

そんな彼の、レース後のコメントがすごくよかったのである。走り終えた直後というのは、頭にまだ十分血がのぼっている、いわゆる過熱状態だと思うのだが、第一声から「予選を通過してくれたケンブリッジの分、サポートしてくれたハキームの分まで走りたいと思っていた」

リオ五輪で控えに回されて、”走れない辛さ”が誰よりもよくわかる分、メンバーから外れた2人への気遣いを忘れない。そして、インタビューの声が少し震えていたところに、一年越しで”走れた喜び”が表れていたように思う。

今大会の男子50キロ競歩で、銅メダルを獲得した小林快選手(ビッグカメラ)も、「(レース中、苦しくなったときは)僕が一人代表に入ったことで、入れなかった人が見ていると思って頑張りました」と言っていた。

人間は、普段から全く考えていないことは咄嗟に口にはできないもの。きっと、選ばれなかった実力者の山崎勇喜選手(自衛隊)や森岡紘一朗選手(富士通)の分まで、という気持ちでトレーニングに励んできたのだろう。藤光選手や小林選手の”粋なコメント”を聞くと、「やっぱりスポーツっていいなぁ」と目頭が熱くなる。

今回リレーを走った4選手が、それぞれのツイッターで銅メダル獲得を報告する際、サニブラウン選手とケンブリッジ選手を含めた6人で撮った写真を載せていた。陸上は個人競技、リレーを走るのは4人、でもリレーメンバーは6人、世界陸上は「チームジャパン」で戦っていたのだ。

ウサイン・ボルト選手の途中棄権については、残念の一言。でも、北京五輪ロンドン五輪ともにあと一歩のところで怪我に泣かされ、ようやく選出されたリオ五輪ではリレーを走れず、五輪後には引退も考えたという31歳の年長者の胸に、メダルがかけられたことは本当によかったと思う。苦労人が報われる姿を見るのは、いつだって嬉しい!

 

藤光謙司選手から学んだこと

万が一に備えて、いつでも100%の準備をしておくことが大事。