人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【ウサイン・ボルト、モハメド・ファラー】超人たちのラストラン

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ボルト、ラストランは悲劇の結末…脚を痛めてフィニッシュできず/世界陸上(8/13 サンケイスポーツより)

 陸上・世界選手権第9日(12日、ロンドン)男子の400メートルリレー決勝で、5連覇を目指したジャマイカは、アンカーを務めたウサイン・ボルト(30)が脚を痛めてフィニッシュできず、途中棄権した。多田修平(21)=関学大飯塚翔太(26)=ミズノ、桐生祥秀(21)=東洋大藤光謙司(31)=ゼンリン=の日本は、38秒04で銅メダル。世界選手権で初のメダル獲得となった。英国が37秒47で優勝した。
 衝撃の結末だった。会場を埋めた6万人の視線を独り占めしたボルトに異変が起きた。最終走者としてバトンを受け取り走り出すと、数歩で脚がよろめいた。どよめきが起きる中、再び走りきることはできず。フィニッシュラインを越えないまま、落胆の表情で競技場を去った。
 五輪、世界選手権を通じて初めて予選から登場したことが影響したのか。英国、米国、日本と先頭を争う位置でバトンを受け取り、一気に抜け出すシーンを誰もが予想していたが、想定外の事態が待っていた。
 個人種目の100メートルで手にできなかった金メダルはおろか、表彰台にさえ届かず。トラックにうつぶせになり、両手で顔を覆った人類最速の男は不本意な形で数々の伝説を刻んだトラックに別れを告げた。


スポーツは「筋書きのないドラマ」だと言われるけど、まさかこんな結末になるとは。地元のイギリスがアメリカを破って優勝したことや、日本がリオ五輪に続いてメダルを獲得したことが霞んでしまうくらい、衝撃のラストラン。スーパースターがトラックに突っ伏して顔を覆う姿に、涙が止まらない。

気温が低いロンドンの夜、招集所で長時間待たされて筋肉が冷えたことや、ファンサービスも兼ねて昨日の予選から登場してくれた(いつもは決勝のみ)ことが、大きな体に負担をかけてしまったのだろうか。

自分の中のボルト選手は、いつも明るくて陽気なイメージ。悲劇やバッドエンドなんて似合わない。だから、今大会も100メートルとリレーできっちり2冠をとって、有終の美を飾るものだと思っていたのに・・・。

今回は200メートルにも出場しなかったし、もしかしたらもう全盛期のパフォーマンスはできないことや、体に限界がきていることを悟っていたのかもしれない。”絶対王者”のままで引退してほしかったけど、一方でこれもまた人生なのかと思ったりもする。

 <世界陸上エドリスV ファラー4連覇逃す 男子5000(8/13 毎日新聞より)

 陸上の世界選手権は第9日の12日、ロンドン競技場で男子5000メートル決勝があり、ムクタル・エドリス(エチオピア)が13分32秒79で初優勝した。モハメド・ファラー(英国)は13分33秒22の2位で、4連覇を逃した。


そして、トラック種目のラストランを飾れなかったのが、モハメド・ファラー選手である。五輪と世界選手権での「5大会連続2種目制覇」は、あと一歩のところで達成できなかった。3人でずっと囲むようにして走っていた「チームエチオピア」の作戦勝ち。ラストは無敵というイメージがあったけど、1万メートルがかなりのハイペースだったから、疲労が残っていたのかもしれない。

個人的に去年、TBS『オールスター感謝祭 2016秋』の名物コーナー、「赤坂5丁目ミニマラソン」を見に行って、彼の走りを目の当たりにしている。目の前を4回通ったのだけど、あまりにも速すぎて背中やお尻の写真しか撮れなかった(カシャッとなる前に通り過ぎてしまう!)。

あんなに凄かったファラー選手でも、万全な体調でなければ世界大会で金メダルは獲れない。つくづく、スポーツには予定調和がないんだなぁと思う。

この2人の結果を見て改めて思うことは、「勝ち続けることの難しさ」。誰だって、歳とともに体力は衰える。これまでの実績があまりにも「人間離れ」している分、負ける日がくるなんて想像もできなかったけど、最後の最後でこういうことになって、やっぱり彼らだって「生身の人間」だったんだと、少し親近感を抱いた”超人たちのラストラン”だった。

 

ウサイン・ボルト選手&モハメド・ファラー選手から学んだこと

有終の美を飾れない=人間味のある終わり方。