人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【白井晃二郎】「白井健三選手のお兄さん」の新しい門出に乾杯!

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リオ五輪の男子体操団体で金メダルを獲得した白井健三選手(写真左、日本体育大学)は、3人兄弟の末っ子で、2人のお兄さんも体操をしている。長男・勝太郎選手(右、コナミスポーツ)は14年仁川アジア大会団体金メダリストで、今も現役として活躍中。そして先日、次男・晃二郎さんが、約20年に及んだ競技人生に終止符を打った。

”兄弟姉妹”に傑出した才能を持つアスリートがいれば、その人と比べられてしまうのが世の常である。オコエ瑠偉(野球)&桃仁花(バスケットボール)兄妹のように「競技」が違ったり、宮里優作&藍兄妹のように同じゴルフでも「性別」が違うならまだしも、晃二郎さんは”世界のシライ”と同じ競技、同じ性別、ましてや自分の方が年上なのだ。「白井健三の兄」と呼ばれて、複雑な思いを抱いたこともあっただろう。

晃二郎さんは日体大を卒業後、両親が経営する「鶴見ジュニア体操クラブ」で指導スタッフとして働きながら競技を続けてきた。日体大の体操部に所属していたぐらいだから、本人も十分エリートなのに、三男があまりにも凄すぎた。ゆかで弟に勝てないのは、晃二郎さんだけでなく、世界中でほとんど誰も勝てないのだ。

現役時代を振り返ると、「9:1ぐらいでうまくいかないこと、落ち込むことの方が圧倒的に多かった」。兄弟の中で自分だけうまくならないと、ひねくれてしまった時期もあったそうだ。でも、コーチとして新たなスタートを切った今、「できない子の気持ちがわかる」というのは最強の武器になる

オリンピックに出るようなトップレベルの選手は「1を聞くだけで10のことができる」けど、体操クラブに通ってくる子供たちは、「10を聞いても3か4しかできない」選手がほとんどだ。こういう人間の大元に流れる感情(=心の痛みや苦しみ)が理解できる晃二郎さんが、将来、指導者として大成するというのは大いに有り得る話だと思う。

今は子供たちを教えるコーチ業をしながら、国際審判を目指しているとのこと。選手としては五輪に出られなかったが、審判としてならこれから出られる可能性がある。健三選手が長く現役を続けていたら、世界大会で弟のジャッジをすることだってあるかもしれない。人にはそれぞれ輝ける場所がある。白井3兄弟の次男・晃二郎さんの新しい門出に乾杯!
 

白井晃二郎さんから学んだこと

「できない子の気持ちがわかる」というのは、立派な才能の一つである。