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優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【大野将平、海老沼匡】昨日の友は、今日の敵!

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柔道・海老沼匡、1階級上73キロ級で東京五輪目指す(7/7 日刊スポーツ)

 柔道男子66キロ級で12年ロンドン、16年リオデジャネイロと五輪2大会連続銅メダルの海老沼匡(27=パーク24)が1階級上の73キロ級に変更し、20年東京五輪を目指すことが6日、関係者の話で分かった。リオ五輪後初の個人戦となる8月の全日本実業個人選手権は73キロ級で出場。
 14年に世界選手権3連覇を遂げた海老沼はリオ五輪後から実戦を離れ、6月の全日本実業団体対抗大会で復帰。数年前から体重は75キロ前後で減量が課題だった。73キロ級にはリオ五輪王者の大野将平旭化成)、世界選手権(8~9月・ブダペスト)代表の橋本壮市(パーク24)がいる。


リオ五輪で、金2、銀1、銅4と全階級でメダルを獲得した男子柔道。偉業を成し遂げた”7人の勇者”たちだが、全員揃って東京五輪に出る可能性が、事実上なくなった。なぜなら、66キロ級銅メダリストの海老沼匡選手(パーク24)が1階級上の73キロ級に変更することになったからである。

73キロ級のリオ五輪代表は、大野将平選手(旭化成)。全5試合のうち決勝を含む4試合で一本勝ちという、圧倒的な強さで金メダルを手にした。礼節を重んじた試合後の態度(=笑顔なし、ガッツポーズなし)、「柔道の素晴らしさ、美しさ、強さを伝えられたと思う」というインタビューのコメント、すべてが素晴らしかったと思う。現在25歳。このままいけば、東京五輪でも2連覇が有力かと思いきや・・・。

そこに、殴り込みをかけに行くことにしたのが海老沼選手である。これまでの階級の変遷は、中学→66キロ、高校→73キロ、大学→66キロ(現在まで)。普段の体重は76キロ前後で、毎回減量に苦しんでいたということだから、本来は73キロ級がベストなのだろう。だが、そこには”金メダリスト”という高い壁がある。

レベルが高くて層が厚いのは、見る側としては嬉しいことだけど、その分、国内の代表争いは熾烈になる。柔道の五輪代表は、一階級で一人だけ。実力者が複数いる場合は、メダルを獲る力のある選手がオリンピックに出られないケースも出てくる。気の毒だけど、勝負の世界は本当に厳しいのだ。

海老沼選手と大野選手は、講道学舎世田谷学園の先輩後輩(※海老沼選手が2学年上)でもあるから、心情的にもちょっとやりにくそうだ。でも66キロ級では、19歳のホープ・阿部一二三選手(日体大)が力をつけてきているし、どっちにしろ日本の男子柔道界には「ブルーオーシャン」の階級なんて存在しないのだ。だったら、自分の適正体重の階級で勝負したほうが、身体に負担もかからないし、結果的に選手寿命も伸びると思う。

本人たちには過酷なことだけど、ファンの視点で言えば、実に興味深い代表争いになることは間違いない。73キロ級には、他にもロンドン五輪銀メダリストの中矢力選手(ALSOK)や、今夏の世界選手権代表の橋本壮市選手(パーク24)もいる。東京五輪では、「日本を制する者が、世界を制する」かんじになりそうだ。

 

大野将平海老沼匡選手から学んだこと

スポーツの世界では、「昨日の友は今日の敵」という状況が起こり得る。