人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【田知本愛、菅野智之】最後の一段を上り切るその日まで

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田知本愛「1つ1つ前に進むだけ」妹の遥に感謝(4/17 日刊スポーツ)

<柔道:世界選手権78キロ超級代表最終選考会兼全日本女子選手権>◇16日◇横浜文化体育館
 田知本姉妹の願いはかなわなかった-。前大会決勝で左膝を負傷してリオデジャネイロ五輪代表の座を逃した田知本愛(28=ALSOK)は決勝で朝比奈沙羅(20)に敗れた。
 万全ではななかった。3月に古傷の左膝を痛めて、今月1日の全日本選抜体重別選手権(福岡)を欠場。15日の前日会見では、けがや不安などを口にしていた。
 この日は、リオ五輪70キロ級金メダルで休養中の妹遥(26)が付き人を務めた。取材エリアでは、田知本が遥について「1年間いろいろあって下を向いている時に声をかけてくれた。感謝の気持ちでいっぱいです」と目を真っ赤にさせると、報道陣の後ろで姉のベンチコートを持っていた遥も涙した。
 この日は、2回戦から3試合連続一本勝ちで“元女王”としてのプライドも見せた。2大会ぶりの日本一とはならなかったが「止まっていた時間を進めることができた。1つ1つ前に進むだけです」と静かに闘志を燃やした。


4月16日に行われた、無差別級の日本一を決める『皇后盃 全日本女子柔道選手権大会』。第一人者の田知本愛選手(ALSOK)は、前に出る積極的な柔道で5度目の決勝進出。結果は2年連続準優勝だったが、去年とは違った感情がこみ上げてきたようだ。

1年前は決勝で山部佳苗選手(ミキハウス)に敗れて、ほぼ手中に収めていたリオ五輪代表の座を最後の最後で奪われた。しかも試合中に足を痛めてしまい、車椅子で会場を離れようとした際に代表落選を知らされたというから、その無念さは察するに余りある。

今年も3月の稽古で左膝を負傷し、痛みを抱えた中での出場となったが、「もう一度、この畳で戦えてよかった。昨年のまま終わっていたら、納得できないままだった。(昨年大会から)自分の時間が、やっと進んだと思います」。試合後は、サポート係として帯同していた妹の遥選手と、姉妹そろって笑顔で記念撮影を行っていたとのこと! 

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今年のWBCで、侍ジャパンのエースとして3試合に先発した、菅野智之選手(巨人)。原辰徳さんを伯父に持ち、”サラブレッド”と呼ばれてきたが、これまでの人生はいつも大事なところで勝つことができなかった。

東海大相模高校では、神奈川の決勝で2度負けて甲子園に出られず。東海大学では大学選手権の決勝で2度敗退。13年日本シリーズも、楽天に敗れて日本一を逃した。「僕、大きな舞台で勝ったことがないんです。ただ、そういう中で自分は強くなってきた」

そして、大役を任されたWBC準決勝・アメリカ戦。「人生を懸けるくらいのつもり」でマウンドに上がった菅野選手は、6回、81球を投げて1失点。後続が打たれて試合には敗れてしまったが、先発投手の役割は十分に果たしたと言える。「いいパフォーマンスができたのは、自分の野球のキャリアの中で、間違いなくプラスになりました」

体操の白井健三選手が、引退した浅田真央さんについて、「点数や技で勝っていても、見えない面で越えられない選手ってどの競技にもいると思う。間違いなく浅田選手はフィギュア界でそういった選手だったと思います」と語っていた(※本人のツイッターより)。

田知本選手の妹・遥選手はリオ五輪の金メダリストだし、野球界で言えば松坂大輔選手は、甲子園で優勝し、西武で日本一に、そしてレッドソックスで世界一になった。現時点でのアスリートとしての実績で言えば、愛選手と菅野選手の方が劣っているけど(真央ちゃんと似たような立場)、「最後の一段」をなんとか上り切ろうと、試行錯誤しながら、何度も何度も挑戦する姿は、二人の方が人を惹きつけるものがあると思う。

これまで歩んできた競技生活のストーリーを知っている選手は応援したくなる。”ポッと出”の若手や一発屋には、そこまで感情移入はできない。「最後の一段」はうんと高く設定されているのかもしれないけど、東京五輪で上り切る姿が見られると嬉しい。

田知本愛選手&菅野智之選手から学んだこと

トーリーを知っている選手は応援したくなる。