人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【イチロー】43歳になっても「衰えぬ肉体」の謎を解き明かせ!

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4月1日・2日に、TBSの『S☆1』で2夜連続スペシャ「未来へ遺すべき、イチローの野球」が放送された。

このうち、第2夜の「常識を超えた打撃」で話していたバッティング理論については、「ピッチャーの一番遅い球に照準を合わせて、そのピッチャーの一番速い球に対応する」など、ちょっと会話のレベルが高すぎて理解できなかったため、ここでは第1夜の「43歳の衰えぬ肉体」について書きたいと思う。

イチロー選手といえば、「怪我をしない」「無事是名馬」というイメージがある。事実、メジャー16年間で故障者リスト入りしたのは、2009年に一度だけ(※WBC直後の胃潰瘍による体調不良)。でも、実は「怪我はしている」のだそうだ。

昨年も、6月2日のパイレーツ戦でスライディングキャッチをした際、グラブを芝にとられて左手首を負傷。本人いわく、「たぶん30日ぐらいのDLの怪我」だったが、翌日からも休むことなく試合に出続け、右手1本でヒットを量産(なんと3連戦で15打数7安打!)していた。

つまりイチロー選手は、「怪我をしない」のではなく「怪我に強く回復が早い」のである!現在43歳、”メジャーリーグ最年長野手”の肉体は、なぜこんなにも若々しいのかー。その謎を解くカギは、マーリンズ本拠地のベンチ裏に特別に置くことが許された、4台の「初動負荷マシン」にあった。

<怪我の回復が早い理由>
・このマシンを使った「初動負荷トレーニング」を18年間続けてきた
・練習のときだけでなく、試合に出ているときでも、打席が遠いときはやる
・これをやると、血中に酸素が入ってきて楽になる
イチロー選手は、全身に酸素を運ぶ「血中ヘモグロビン」の濃度がすごく高い
・血中の酸素量が多いと、疲労物質や老廃物が滞らない
・だから疲れにくいし、怪我からの回復も早い

<筋肉に対する考え方>
・「野球はパワーだ」という言い伝えは間違っている
・何によってパワーが生まれるかということが大事
・パワーが先にきてはいけない
・体を大きくするだけでは、野球に必要なパワーは得られない
・バランスのとれた体を、うまく使いこなすテクニックがパワーを生む
・大切なのは筋肉を大きくすることではなく、柔らかく保つこと
・通常のウエイトトレーニング=筋肉が緊張して硬くなる ←これはダメ
・初動負荷トレーニング=筋肉を柔らかく保つ ←これが大事


以前、なでしこジャパン永里優季選手がツイッターで、「人よりも先に始めて、人よりも何倍も意識して、人よりも地味なことを地道にやり続ける」と呟いていた。まさに、これを地で行くのがイチロー選手だと言える。

26歳のときに「筋肉は大きくするのではなく、柔らかく保つことが大事」だと気付き、それから18年間、初動負荷トレーニングをずっと継続してきたから今がある。決して才能だけで上り詰めてきたわけではないのだ。

世界的なベストセラーとなった、アンジェラ・ダックワースさんの『やり抜く力 GRIT(グリット)』の中に、「常人の域をはるかに超えたパフォーマンスに圧倒され、それがすさまじい訓練と経験の積み重ねの成果であることが想像できないと、なにも考えずにただ”生まれつき才能がある人”と決めつけてしまう」という一文があった。これは私たちがイチロー選手を見るときに、いつも肝に銘じておかなければならないことだと思う。

『S☆1』の2夜連続スペシャルの中で、個人的に最もカッコイイと思ったのは、(年齢による衰えを心配する周囲の声に対して)「これから僕の絶頂期が来るって、どうして考えられないんだろう」という言葉だった。

キャンプのTシャツは、「やばい」「もう限界」「旅に出ます。探さないでください」など哀愁を漂わせるものもあったけど、内心ではまだこれから絶頂期がくると信じてトレーニングに励んでいるのだ。今シーズンも”衰えぬ肉体”を駆使して、「年齢不詳の野球選手」として活躍してほしい!

 

イチロー選手から学んだこと

人生の絶頂期はこれから。そう信じて生きる。