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人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【今井正人】東京マラソンは日本人5位、それでも人生は続く

陸上

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プサング、国内最速V=井上が日本勢最高8位―東京マラソン(2/26 時事通信

 東京マラソンは26日、都庁から東京駅前にゴールする42.195キロの新コースで行われ、前世界記録保持者のウィルソン・キプサング(ケニア)が2時間3分58秒の日本国内最高タイムで初優勝した。従来の国内最高は2009年福岡国際でツェガエ・ケベデ(エチオピア)がマークした2時間5分18秒。
 8月の世界選手権(ロンドン)代表選考会を兼ねた男子は、井上大仁三菱日立パワーシステムズ)が2時間8分22秒で日本選手最高の8位に入り、代表の有力候補となった。山本浩之コニカミノルタ)が日本勢2位の10位。設楽悠太(ホンダ)は11位、服部勇馬(トヨタ自動車)は13位、今井正人トヨタ自動車九州)は14位だった。


ウィルソン・キプサング選手(ケニア)が、日本国内最高記録の2時間3分58秒で優勝した今年の東京マラソン。「初代山の神」こと今井正人選手(トヨタ自動車九州)は、2時間11分2秒で日本人5位。ロンドン世界選手権出場は厳しい状況になった。

2年前のこの大会で2時間7分39秒(日本歴代6位)という好タイムを叩き出し、北京世界選手権代表となったが、髄膜炎にかかり無念の欠場。昨年は13位に終わり、リオ五輪に届かず。今年も「三度目の正直」はならなかった。

それにしても、今井選手ほどの実力があるランナーが、「マラソンで一度もJAPANのユニホームを着て走ったことがない」というのは不思議である。このように、なぜか大舞台にタイミングが合わないアスリートもいれば、逆にビッグタイトルだけは外さない稀有な選手もいる。

先月行われた『ノルディックスキー世界選手権』のジャンプ女子で優勝した、カリーナ・フォークト選手(ドイツ)。W杯では優勝争いの常連ではなく、通算2勝で今季も未勝利。それが、ソチ五輪では金メダルを獲得し、世界選手権はこれで2連覇。とにかく彼女は、大きな試合になると無類の勝負強さを発揮するのだ。

個人的に、キプサング選手やフォークト選手に対しては、羨望の眼差ししかない。ただただ「すごいなぁ」というかんじ。でも今井選手や、「またやってしまった」と銅メダルに終わって涙に暮れる高梨沙羅選手には、どこか自分を重ねて共感してしまう。これはきっと、今までの人生で「挫折経験」がたくさんがあるからだろう。

思い描いた夢が叶わない。順風満帆な人生を送ることができない。そんな葛藤や苦しみを、たくさん抱えながら日々を送ってきた身としては、日本代表に縁がないマラソンランナーや、世界大会で個人タイトルをとれないジャンパーが他人事とは思えないのだ。そして、何度失敗しても、諦めずにまた立ち上がってチャレンジする姿に、たまらなく心を打たれるのである!

福島県南相馬市出身の今井選手は、6年前の「3・11」で実家が津波で半壊し、これまでに獲得したトロフィーや賞状が流されてしまったそうだ。過去の栄光がなくなったのなら、その分これから日本代表のグッズを集めたい。現在32歳。ベテランの域には入っているけど、東京五輪は十分に目指せる年齢だと思う。険しい顔や、憂いを帯びた表情ではなく、笑顔のゴールが見たい。

 

今井正人選手から学んだこと

諦めずに何度もチャレンジする姿は、挫折経験者の大きな励みになる。