人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【真田裕貴、二神一人】今年から裏方に回った、元ドラ1右腕たち

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プロ野球のキャンプインから早一週間。初々しかった各球団のルーキーも、徐々にチームに馴染んできているようだ。

そんな選手たちを横目に、今年から元ドラ1右腕の真田裕貴さんが巨人の打撃投手として、二神一人さんが阪神の球団広報として、野球に携わることになった。”新たな立場”という意味では、こちらも「ルーキー」と言えるかもしれない。

昨年、現役生活に区切りをつけた真田さんは、巨人から打撃投手のオファーを受けた。「野球に携われるのは本当に幸せなこと」と裏方への転身を決めたが、思うようにストライクが入らず、苦戦中とのこと。やはり「打ち取る」つもりで投げるのと、「打たせる」つもりで投げるのは全然別物なのだろう。

あと、今回初めて知ったのだけど、打撃投手はマウンドの約2メートル手前から投げるそうだ。近い方が楽でいいのかと思いきや、もう18.44メートル(=マウンドからホームベースまで)という距離が体に染み付いていて、かえって感覚が狂うらしい。簡単に投げているように見えるけど、ピッチングというのはとても繊細なものなのだ。

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同じく、昨季で引退した二神さんは、球団からフロント入りを打診され、「みんなにある話ではないので、本当にありがたいと思った」。用意されたポストは、球団とメディアをつなぐパイプ役の広報。キャンプでは、取材のセッティングや混乱を避けるためのファンの交通整理など、多忙な毎日を送っているそうだ。「悔しさもありますけど、現役の時に一緒に汗を流してきた仲間もたくさんいますし、今は『頑張ってほしい』という気持ちです」。

「裏方」というのは地味だけど、とても大事な仕事だと思う。裏方として頑張ってくれる人がいるからこそ、表に出ている人も頑張れる。そして、一流の選手ほどそのことに気付いていて、常に感謝の気持ちを口にしている。

今年1月に京都で行われた『全国女子駅伝』は、前日からの積雪でコンディションが心配されたが、地元の人たちが午前4時半から除雪作業を開始。何とか開催にこぎつけることができた。

これについて、1区で区間賞を獲った阿部有香里選手(しまむら)は、「みなさんの力のおかげで、路上に雪がなくて、すごく走りやすいコンディションになっていたので、本当にありがたいなと思って走っていました」。オリンピアンの上原美幸選手(第一生命)は、「京都の人たちが駅伝を愛してくださっているのがよく分かった。朝早くから雪かきをしてくれて、選手を代表してお礼を言いたいです」。

全力で走った直後のインタビューで、このような感謝の言葉をサラッと言える。作家の坂東眞理子さんが著書『女性の品格』の中で、「自分より弱い立場の人にどういう態度をとるかで、その人間の本性がにじみ出る」と言っていたけど、やはり一流の選手は、人間としても超一流なのだと改めて実感する。

プロ野球も、多くの裏方さんのお陰で成り立っている。見下して横柄な態度をとるような選手は、所詮それなりの人間だ。真田さんと二神さんは、「ルーキー」としてしばらく慣れない仕事に悪戦苦闘することになるかもしれない。でも、誰もが球団に残れるわけではないし、好きな野球に携われるというのは本当に幸せなことだと思う。これからも「縁の下の力持ち」として古巣のチームを支えてほしい。

 

真田裕貴さん&二神一人さんから学んだこと

裏方として頑張ってくれる人がいるからこそ、表に出ている人も頑張れる。