人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【萩野公介、金田和之】自分で進路を選べる人、選べない人

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萩野公介、来春プロ転向へ 憧れ北島さんに続き日本競泳界2人目(12/18 スポーツニッポンより)

 男子400メートル個人メドレー金メダルなど今夏のリオデジャネイロ五輪で計3個のメダルを獲得した競泳界エースの萩野公介(22=東洋大)が来春からプロスイマーとして活動することが18日、分かった。日本競泳界では04年アテネ、08年北京五輪平泳ぎ2冠の北島康介氏(34)に続き2人目となる。
 萩野はかねてプロ競技者であった北島氏に憧れ、同じ平井伯昌コーチに師事。海外遠征は同部屋で過ごすなど影響を受けてきた。リオ五輪後には北島氏が社長を務める会社とマネジメント契約を締結し、プロ転向への意向を示していた。
 萩野の肖像権は日本水連を通じて日本オリンピック委員会(JOC)が管理しており、今後権利を手放すよう同連盟に申請する。認められれば自由にスポンサー契約を結ぶことができる。


リオ五輪競泳男子400m個人メドレーで金メダルを獲得し、レース後にNHK杉浦友紀アナウンサーの飲みかけの水をもらったことでも話題になった萩野公介選手。来年3月に大学卒業を控え、多くの企業から引く手あまたの中、あえてどこにも所属しない道を選択した。実績のある選手は、自分の意志で人生を選び取ることができるのだ!

アマチュアだと肖像権やスポンサー契約などの縛りがあって、自由な活動ができない。だから「金メダリスト」としての知名度があるうちにプロになって、稼げるだけ稼いでおきたいと考えるのは、至極当然なことだと思う。

今年、リオ五輪に出発する吉田沙保里選手が、「自腹でビジネスクラスにアップグレードした」というニュースがあったけど、選手がエコノミーで役員がビジネスというのはどう考えてもおかしな話である。収入の大半をお偉いさんに搾取される現在のシステムは、世界王者にとっては納得できるものではないのだろう。

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阪神・金田、糸井の人的補償オリックスへ移籍!「正直驚いています」(12/16 サンケイスポーツより)

 オリックスからフリーエージェント阪神に入団した糸井嘉男外野手(35)の人的補償として、阪神・金田和之投手(26)がオリックスに移籍することが、16日、両球団から発表された。
 金田は広報を通じ「突然のことで正直驚いています。タイガースを離れるのは寂しいですが、少しでも早く気持ちを整理し、切り替えて、来季、オリックスの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います」とコメントした。
 金田は2013年ドラフト5位で阪神に入団。今季は中継ぎで6試合に登板し、1勝0敗、防御率6・00の成績だった。 


そんな萩野選手とは逆に、「勝手に進路を決められてしまった」のが、阪神タイガースの4年目右腕・金田和之選手である。今オフ、FAで阪神に入団した糸井嘉男選手の人的補償として、オリックスに移籍することになった。

自分の意志は一切介入しておらず、「突然のことで正直驚いています」というのは偽らざる本心だろう。阪神オリックスなら同じ関西圏だし、とりあえず引っ越しはしなくてよさそうだから、日本ハム(北海道)やソフトバンク(福岡)に行くことを思えばまだよかったのかもしれない。

人的補償」というとマイナスなイメージを抱きがちだけど、プロテクトされなかった選手がたくさんいる中、オリックスから必要な戦力として指名されたわけだから、むしろ名誉なことだと思う。

”タイトルの数”や”メダルの色”は自分の力を分かりやすく示すものだが、「進路の選択肢がたくさんある」というのもまた実力者の証である。就職活動でも、1つしか内定をもらえなければそこに入社するしかないけど、複数もらえればその中から決めることができる。

今や”選び放題”となった萩野選手も、かつては優勝インタビューで瀬戸大也選手と間違えられて、「僕の名前はハギノって言うんですけど・・・」と苦笑いで訂正していたことがあった。結果を残せば名前も覚えてもらえるし、多くの人から必要とされるようになる。

金田選手も今は複雑な思いがあるだろうけど、文句を言ったところで何も始まらないし、文句を言わなくてもいい自分になるしかない。数年後にFA権を取得して、そのときにたくさんの球団から手を上げてもらえるような選手になればいいのだ。

今回の理不尽な出来事は、きっと次のステージにつながっている。個人的にこういう選手は本当に応援したくなる。金本監督が「なんで金田をプロテクトしとかへんかったんや!」と地団駄を踏んで悔しがるくらい、大活躍してほしい。


萩野公介選手&金田和之選手から学んだこと

「進路の選択肢がたくさんある」のは実力者の証。