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人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【中澤佑二、田中マルクス闘莉王】こうして歴史は繰り返される

サッカー

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【横浜M】中沢、大幅減“半額”5000万円提示に怒りあらわ(11/5 スポーツ報知より)

 横浜Mは4日、来季の契約を選手に通知した。元日本代表DF中沢佑二(38)は今季の半額とみられる5000万円(金額は推定)と大幅減俸の提示を受け、「外に行ってくださいって意味合いなのか」と怒りをあらわにした。
 元日本代表のDF栗原勇蔵(33)にも大幅減が提示された模様。利重孝夫チーム統括本部長(51)は「ドラスティックなことはしない。中堅、ベテランは大事」と急激な若返りは否定したが、実績あるベテランには非情な通告となった。
 今季38歳を迎えた中沢はチームで唯一、リーグ戦全試合にフル出場。守備陣のリーダーとして引っ張ってきた。「自分が頑張ることが、マリノスにとってプラスにはならないんだな」とハマの鉄人は寂しそう。人気、実力でチームを支えてきた主力が流出するような事態になれば、横浜Mの痛手は小さくない。 


はじめに、自分はそこまでサッカーに詳しいわけじゃないので、今年の中澤選手の年俸(=1億円)が、「ふさわしい」のか「もらいすぎ」なのかは正直よくわからない。だから、ここで問題にしたいのは ”金額云々” ではなくて、「フル出場したのに来季の年俸が半減」ということについてである。

今シーズンはチームでただ一人、「リーグ戦全試合フルタイム出場」を達成。大きな怪我もなく、退場にもならず、誰よりも体を張って戦い続けてくれた功労者に対して、この仕打ちはあまりにもひどいと思う。中澤選手が半減だったら、他のチームメイトはどれだけ減額されないといけないのか、という話である。プロ野球なら、全試合フルイニング出場した選手をマイナス査定にするなんて考えられないことだ。(1試合投げただけで4億もらっている選手だっているのに!)

それに、いくらクラブの懐事情が厳しいと言っても、いきなり半減はないだろう。チームの順位が10位だったことを考慮して、「1億 ⇒ 8000万」ぐらいならまだわかるけど、5000万だと来年の給料がすべて税金で取られてしまう。現在の横浜の編成は、提携するシティー・グループの影響力が強く、「加速度的に世代交代への動きが見られる」とのことだが、あまりにも情を欠いているような気がしてならない。

ドラフト会議のないJリーグは、自らの意志でクラブを選択することができる。もし自分がサッカー選手だったら、功労者をぞんざいに扱うようなチームに入団したいとは思わないだろう。「選手を大切にしないクラブ」の末路がどうなるか。わかりやすい事例が、今年の名古屋グランパスである。

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昨シーズン終了後、元日本代表DF・田中マルクス闘莉王選手に対して、年俸1億円ダウンを提示し、退団に追い込んだ。10年のJ1初制覇に貢献し、14年には主将を務めたチームの要を、いわば ”ポイ捨て” したのである。

精神的支柱を失ったうえに、”ネームバリュー優先” で指導歴のない小倉隆史さんを監督兼GMに迎えた結果、チームは低迷。J2降格は、”必然の結末” だったようにも思える。「魚は頭から腐る」という諺があるけど、これはプロスポーツの組織も同じ。現場を知らないフロントの人間が引っ掻き回すから、こういうことになる。

1993年に10クラブでスタートした、Jリーグの創設メンバー「オリジナル10」のうち、一度も降格経験がないのは、鹿島と横浜だけになった。今はどのクラブも、米倉涼子さんの「私、失敗しないので」ならぬ、「うちは、降格しないので」なんて悠長なことは言っていられない時代である。そして、今年の名古屋の惨状は、来年の横浜の姿を表しているような気がするのだ・・・。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言われる。残念ながら横浜のフロントは、名古屋からは何も学べなかったようだ。中澤選手はこの契約交渉のあと、口内炎が3つもできて、「引退がちらついた」と言うほど精神的にも追いつめられているとのこと。中村俊輔選手の移籍も含めて、今後の横浜の動向が注目される。

 

中澤佑二選手&田中マルクス闘莉王から学んだこと

プロスポーツは、フロントが無能だとチームが機能しなくなる。