人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【織田信成】引退してから自己ベストを更新した男

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「やっぱりいいキャラしてる!コメントも面白くて最高!」

織田氏、現役時代の自己ベスト越え「涙の引退は何だったんだろう」(10/2 スポーツニッポンより)

フィギュアスケート ジャパン・オープン(2016年10月1日 さいたまスーパーアリーナ
 プロスケーターの織田信成氏が、現役時代の自己ベストを超えた。トーループの4―3回転ジャンプを決めるなど、ノーミスの演技を披露。13年ネーベルホルン杯でマークした175.64点を上回る178.72点を叩き出し、場内のインタビューでは「なんも言えねぇ。涙の引退は何だったんだろう」と歓喜に浸った。この日は長男・信太朗くんの6歳の誕生日。戦国武将・織田信長の末えいの底力を見せつけ、「満足しています」と笑みを浮かべた。

 

引退して3年経っているのに、いまだに4回転-3回転が完璧に跳べるなんて!この日、カナダで行われた『オータム・クラシック』で優勝した羽生結弦選手(ANA)のフリーの得点は172.27点だったが、織田さんはそれを上回る178.72点をマーク。同じ大会ではないので単純に比較はできないけど、そのぐらい素晴らしい出来だったということだろう。

現役時代は、ジャンプを跳びすぎてノーカウント(0点)になったり、オリンピックの演技中に靴ひもが切れたりと、「どこか抜けているところ」があった(失礼)けど、引退した今となっては、その「完全ではないところ」が、気取らない愛されキャラとして周囲に受け入れられているように思う。

そんな織田さんは、引退会見で「泣かぬなら泣きに泣きますホトトギス」という自作の句を披露したように、”泣き芸”でタレントして大ブレーク。火曜から木曜までレギュラー番組がある中、「大事なのは自分に言い訳をしないこと」と忙しい合間をぬって、今大会に向けて練習に励んでいたそうだ。

「自分の力の4分の3ほどの力で、作品なり仕事なりを完成させるくらいがちょうどいいものができあがる。全力量を用い、精魂を傾けて仕上げたものは、なんとも重苦しい印象があり、緊張を強いられるものだからだ」(超訳 ニーチェの言葉/白取春彦


「力が入りすぎるといいもの(=演技)ができない」のは、フィギュアスケートも同じである。織田さんも現役の頃は「精魂を傾けて」滑っていたのだろうけど、今はプレッシャーから解放されて、「4分の3ほどの力」でのびのびと滑れるようになったのがよかったのかもしれない。

引退しているのにまさかの自己ベスト更新、その後のコメントも含めてすべてが彼らしくて、「やっぱりいいキャラしてるなぁ」と改めて実感したジャパン・オープンだった。現役復帰は否定したそうだが、これからも「氷上のお殿様」として、私たちを楽しませてほしいと思う。

 

織田信成さんから学んだこと

4分の3ほどの力で挑むと、良い結果が出ることがある。