人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【タイソン・ゲイ】100m世界歴代2位のスプリンター、ボブスレーに挑戦!

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100m世界2位の米陸上ゲイ、ボブスレー代表挑戦へ(9/21 朝日新聞デジタルより)

 世界歴代2位のスピードを氷上で生かす。陸上男子100メートルで9秒69の記録を持つ米国のタイソン・ゲイ(34)が21日開幕のボブスレー米代表選考会に挑む。
 米メディアが伝えた。ゲイは今夏のリオ五輪男子400メートルリレーに出場したが、米国チームはバトン受け渡し違反で失格。失意の日々を送った。選考会への練習は数日で、ほぼぶっつけ本番という。
 前回ロンドン五輪でもリレーで銀メダル獲得後、自身の薬物違反でメダル剥奪(はくだつ)。失態続きの夏季五輪から冬季五輪競技への転身で再起と平昌を本気で狙う。 


07年に大阪で行われた陸上世界選手権で100m、200m、400mリレーで3冠を達成したタイソン・ゲイ選手。09年には、100m世界歴代2位となる9秒69をマークした稀代のスプリンターが、未だに夏季五輪のメダルを一つも持っていないというのは、嘘のような本当の話である(※ロンドン五輪では400mリレーで銀メダルを獲得したが、のちに剥奪)。

そんなゲイ選手がこのたび、自身初の五輪メダルを目指してボブスレーに挑戦することになった。13年のドーピング検査で陽性反応が出たため、陸上界ではその評価が分かれているようだが、個人的にはそういうことはあまりどうでもよくて、純粋に「見てみたい」という気持ちが大きい。

ボブスレーは「走ってそりを押して乗り込む競技」なので、ダッシュ力があればあるほど加速がつく。日本でもこれまでに陸上経験者が転向する例があり、03年パリ世界陸上男子200m銅メダリスト・末續慎吾選手東海大で同級生だった宮崎久選手が、ソチ五輪に出場している。

その昔、『クール・ランニング』という映画があった。これは、南国ジャマイカのボブスレーチームが、冬季五輪に出場するまでの奮闘ぶりを描いたもの。主人公は陸上の100mで五輪を目指していたのだが、選考会で転倒の巻き添えを食ってしまい、出場が叶わず。その悔しさを晴らすためにボブスレーに挑戦することに決めたのだが、どうもその姿がタイソン・ゲイ選手とかぶるのだ!

トップアスリートが種目を変えることについては、さまざまな意見がある。でもゲイ選手の場合は、決して逃げたわけではなくて、「自分ができること、得意なことを活かせる分野で勝負しよう」と考えたのだろう。勝てる場所で勝つ。このような考え方は生きていく上でとても大事なことだ。

結果として報われなかった最初のステージで頑張ったことが、次のステージで花を咲かせることがある。アメリカのボブスレー事情に詳しくないので、これからどうなるかわからないけど、平昌五輪への挑戦を温かく見守りたいと思う。

ところで、リオ五輪で金メダルを獲得したジャマイカの陸上男子4継メンバーが、ボブスレーの「4人乗り」をやったらどうなるのだろうか。
アサファ・パウエルヨハン・ブレーク、ニッケル・アシュミード、ウサイン・ボルト、この4人が同時に走れば、初速のスピードは間違いなく世界一だと思うけど、それだけで勝てるほど甘くはないような気もする。

 

タイソン・ゲイ選手から学んだこと

自分が勝てる場所を見つける。戦うべき場所はここだけではないと考えることも、時には必要。