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人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【ノバク・ジョコビッチ】絶対王者の人間的な一面

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「やはりオリンピックには魔物がいるのか・・・」

【テニス】ジョコビッチ、まさかの1回戦敗退に涙(8/8 スポーツ報知より)

 男子シングルス1回戦で世界ランク1位で第1シードのノバク・ジョコビッチ(29)=セルビア=が、敗れる波乱が起きた。
 同141位のファンマルティン・デルポトロ(27)=アルゼンチン=は7―6、7―6のストレートで王者を破り金星を挙げ、2回戦でジョアン・ソウザ(27)=ポルトガル=と対戦する。ジョコビッチは、ストレートでの初戦敗退に、試合後、悔しさをにじませ、目頭を押さえながらコートを去った。


今回のオリンピックで、(今のところ)一番ビックリしたニュースかもしれない。使い古された慣用句で言うと、「勝負に絶対はない」「強い者が勝つのではなく、勝った者が強い」「だって人間だもの」ということになるだろうか。

ジョコビッチ選手は、今大会で史上3人目となるキャリアゴールデンスラム(=四大大会制覇と五輪金メダル)」の達成を目指していたが、夢は4年後に持ち越しとなった。いつも錦織圭選手の前に立ちはだかって憎らしいぐらい強いのに、こんなに早く負けていなくなってしまうと、それはそれでなんだか寂しい・・・。(心のジレンマ!)

世界ランク1位の ”絶対王者” が悔し涙を流すというのは、それだけ強い思い入れを持って五輪に臨んでいたことの表れだと思う。対戦相手のデルポトロ選手は、ロンドン五輪の3位決定戦でも敗れている。祖国セルビアのためにも、4年前のリベンジを果たしたかったに違いない。

人間は「勝負に負けたときに、そのあとどういう行動をとるか」によって価値が決まると言われている。ジョコビッチ選手は、敗戦後のコメントが本当に素晴らしかった。

 

「今日の試合ではデルポトロの方が良い選手だった。彼が勝利にふさわしい」

「これがスポーツだ。決定的な場面でデルポトロが素晴らしいテニスを披露した。彼を祝福するしかないよ」

「こんなに早く大会を去るのは本当に悲しいし残念だけれども、負けた相手が良き友人であり、手術やけがで苦しんできたデルポトロだったのは良かったよ」

「観客には感謝しきれない。母国を離れて、ここまで自分が応援されていると感じたことは一度もなかった」

「まるで母国にいるかのように感じた。自分がブラジル人のように思えたし、観客には心の底から感謝したい」  


悔しくてたまらないはずなのに、恨み言一つ言わず、デルポトロ選手を称賛し、観客に対しては感謝の気持ちを伝える。まさに「グッドルーザー」である。ジョコビッチ選手は「競技者として一流」なのはもちろんのこと、「人間としても一流」だから人気があるのだ!

リオ五輪柔道女子57キロ級で銅メダルを獲得した松本薫選手ベネシード)は、連覇の夢が叶わず、「腹の中は煮えくり返っていた」そうだが、表彰式後に畳から降りる際、一人だけ会場に向かって礼をしていた。負けたときこそ王者の資質が問われるもの。自分はこのシーンを見ていて、すごく立派な態度だと思ったし、「これからも応援したい」という気持ちになった。ジョコビッチ選手に対しても、同じ思いだ。

負けても偉大な ”絶対王者” は、4年後の東京五輪を33歳で迎える。ロジャー・フェデラー選手が現在35歳だから、まだまだ第一線で活躍できるはず。キャリアゴールデンスラム」を目指してプレーする姿が、有明テニスの森公園で見られると嬉しい。

ノバク・ジョコビッチ選手から学んだこと

一流の競技者は、人間としても超一流。