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人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【室伏広治】鉄人伝説の終焉

陸上

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「今までありがとう!長い間お疲れ様でした!日本の誇りです!」

 

室伏広治が引退「今後は日本のスポーツに貢献」(6/25 日刊スポーツより)

<陸上:日本選手権>◇24日◇パロ瑞穂◇男子ハンマー投げ
男子ハンマー投げで04年アテネ五輪金メダルの室伏広治(41=ミズノ)が、現役を引退することになった。2年ぶりの出場で64メートル74とふるわず、上位8人が行う4投目以降に進めず12位。21度目の優勝はならず「体力の限界。1つの区切りにしたい」とした。体を動かすことは続けるが、世界大会でメダルを争う真剣勝負に終止符。後進の育成とともに20年東京五輪に向けて、日本スポーツ界の発展に貢献していく考えだ。 


今年はスポーツ界で世代交代が相次いでいる。やはりアスリートは、オリンピックを区切りにすることが多いのだろうか。野村忠宏さん北島康介さん野口みずきさんに続いてまた一人、偉大な金メダリストが現役を引退することになった。

今大会は1ヶ月前に出場を表明し、準備期間が短かったそうだが、それでも室伏選手ならいつでも80メートルぐらいは投げられそうなイメージがあったので、「鉄人も人並みに衰えるんだなぁ」と実感。一つの時代が終わるときは、いつだって寂しいものだ。

それにしても、室伏選手を超えるハンマー投げの日本人選手は、自分が生きている間には出てこないような気がする。オリンピック(アテネ)と世界選手権(大邱)の両方で金メダルを獲っているし、日本選手権では前人未到の20連覇を達成。室伏選手は現在41歳。「人生の半分を海外で過ごした」という人ならたくさんいるかもしれないが、「人生の半分を日本選手権で優勝した」という人は他には誰もいないだろう。

(※昨年、TBSの『水曜日のダウンタウン』という番組の「絶対的1位の陰に隠れた2位の世界」という特集で、室伏選手の陰に隠れて「日本選手権9年連続2位」の土井宏昭選手が紹介されたこともあった)

”アジアの鉄人”と呼ばれた父親の重信さんはハンマー投げで12回、妹の由佳さんは円盤投げで12回、ハンマー投げで5回優勝していて、今回、室伏選手が頂点に立てば、「室伏家50回目の優勝」となっていた。残念ながらそれは達成できなかったが、練習不足だとここまで飛ばなくなるということは、逆に今までの栄光がお父さんから受け継いだ「才能」だけによるものではなく、積み重ねた「努力」の賜物だったことが証明されたように思う。

現在の室伏選手の肩書きは、上記の実績以外にもたくさんある。2020年東京五輪パラリンピックのスポーツディレクター、東京医科歯科大学の教授、日本オリンピック委員会の理事、日本陸連の理事・・・etc。本当に多岐に渡って活動しているのだ。競技者としての時間が減ってしまったのも当然である。

プロ野球の始球式では131キロを記録(しかもど真ん中のストライク)、100メートル走は10秒台、『筋肉番付』はあまりの強さのために出場禁止になったという噂もある。パワー、スピード、知性、すべてを兼ね備えた、本当に「限りなく完璧に近いアスリート」だった。これからも陸上界だけでなく、日本のスポーツ界全体を引っ張っていってほしい。長い間、本当にお疲れ様でした。

 

室伏選手から学んだこと

どんなに才能があっても、努力なしには勝てない。時間がないときは練習内容をよく考えて、工夫することが大事。