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人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【岡崎慎司】みんなに愛される庶民派ストライカー

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イングランドプレミアリーグ岡崎慎司選手が所属するレスター・シティが、クラブ創設132年目で初優勝を果たした。昨季、残留争いをしていた弱小チームが起こした奇跡は「史上最大のジャイアント・キリング(大番狂わせ)」と言われ、世界中で話題になっている。

これは他競技で言えば、1980年のレークプラシッド五輪のアイスホッケーで、大学生の寄せ集めチームだったアメリカが、当時オリンピック4連覇中で”世界最強”と呼ばれていたソ連に勝った「氷上の奇跡(ミラクル・オン・アイス)」並みの快挙だと思う。

レスターは、高い移籍金を支払って獲得した選手もいなければ、桁外れな年俸をもらっている選手もいない。チームの推定総年俸は、マンチェスター・ユナイテッドチェルシーの約4分の1という”庶民的なクラブ”だ。そして岡崎選手も、「サッカー日本代表歴代得点ランキング第3位」と実はかなり凄い選手なのに、”庶民的な感覚”を併せ持っているのだ!

2014年に発売された著書、『鈍足バンザイ!僕は足が遅かったからこそ、今がある』によると、「足が遅い。背も低い。テクニックもない。人気もない。そして、アタマもあまり良くない」と基本的に考え方はネガティブ。さらには「僕の本なんて誰が読むんだろう?」と心配したり、「僕は日本代表の歴史上、最も人気のない9番かもしれない」と嘆いたり。髪の毛の生え際がだんだん後退していることすら自虐ネタにしている。ストライカーは「我が強くてエゴイスト」というイメージがあるのだけど、岡崎選手は少し異質なようだ。

また、「自分はコンプレックスの塊だ」と言っていて、4月27日発売の『Number 901号 岡崎慎司とレスターの衝撃』の1万字インタビューを読むと、「勝者のメンタリティがない」ことがコンプレックスの一つだというのが伝わってきた。

清水時代にナビスコ杯や天皇杯の決勝で負け、表彰式で下から上を見上げた経験が3回もある。代表を別にしたら、プロになってタイトルとは無縁だった。どちらかと言うと、”敗者のメンタリティ”です。(30歳になって、敗者のメンタリティを払拭できるかもしれない)まさに今、人生の大きな岐路に立っていますね(笑)


そして昨日、清水エスパルスでも、ブンデスリーガシュツットガルトマインツ)でも味わえなかったリーグ優勝を、世界最高峰と言われるプレミアリーグで、それもチームの主力として達成した。移籍が決まったとき、「きっと残留争いをするんだろうなと思っていた」というレスターで勝者のメンタリティを得ることになるとは!

レイクプラシッド五輪で「氷上の奇跡」を起こしたメンバーは、2002年ソルトレイクシティ五輪の開会式に最終点火者として登場し、大歓声を浴びた。22年たっても、アメリカ国民はあのときの感動をずっと覚えていたのだ。そして、おそらくレスター市民も、これから先、何年たっても「史上最大のジャイアント・キリング」のことは絶対に忘れないだろう。サッカーって素敵なスポーツだなぁと、改めて感じたレスターの優勝だった。


岡崎選手から学んだこと

世の中は結果を残した者勝ち。(清水入団1年目はFW8人中で8番手の評価 → プレミア制覇 → 今やメルケル首相から名指しで絶賛されるまでに!)