人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【篠原信一、青山敏弘】誤審を乗り越えて

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シドニー五輪男子柔道100キロ超級銀メダリスト、篠原信一さん。現役時代は”ストイックな柔道家”というイメージがあったが、現在は”ぶっちゃけトーク”を身上とするバラエティタレントとして大活躍中だ。

そんな篠原さんを語るに外せないエピソードと言えば、やはりシドニー五輪の決勝戦である。ダビド・ドイエ選手(フランス)と対戦し、内股すかしで完全な一本を奪ったかと思われたが、審判は相手の有効と判定。金メダルを逃してしまったのだ。昨年10月に発売された著書『規格外』には、「僕はオリンピックに出て、”渋い色のメダル”を頂いた」と書いてあったが、篠原さんがとったのは”黄金のメダル”だったと、今でも思っている人は多いのではないだろうか。

個人的には、NHK有働由美子アナウンサーが涙ながらに実況していたことと、試合後の「弱いから負けた、それだけです」という名言が、今でも印象に残っている。

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Jリーグサンフレッチェ広島のMF、青山敏弘選手。昨シーズン、主将としてチームを牽引し、2年ぶり3度目となるリーグ制覇に貢献。JリーグのMVP(最優秀選手賞)、ベストイレブン、最優秀ゴールの個人3冠に輝いた。

そんな青山選手を語るに外せないエピソードと言えば、作陽高校2年時の全国高校サッカー選手権岡山県大会、水島工業との決勝戦である。1-1で迎えた延長前半、青山選手のシュートがゴールに入りVゴールが決まったかと思われたが、審判はノーゴールと判定。結局、PK戦で敗退した作陽高校は全国大会への切符を逃してしまったのだ。

この試合はのちに誤審と認められたが、勝敗は覆らなかった。3年生は負けたら高校サッカーから引退となる。1・2年生も「一試合でも多く、3年生と一緒にプレーしたい」という思いがあったはずだ。やり場のない怒り、憤り、腹立たしさ…etc。想像するだけで胸が痛む。

この2つのエピソードは、”世紀の大誤審”と言われている。相手に一本をとられたり、ゴールを決められて負けるのなら諦めがつくと思うのだが、誤審による、いわば”人災”のような形での敗北は、さぞかし無念だっただろう。審判も人間なので、間違った判定をしてしまうのは仕方がない。でも、オリンピックの決勝や全国大会がかかった県大会の決勝で、それが起こるというのはあまりにもやりきれない。

「負けないことは立派。負けたことに負けないことは、なお立派」

篠原さんが芸能界で引っ張りだこになったり、青山選手が個人でJリーグのタイトルをとって脚光を浴びている姿を見るのは本当に嬉しい。不運があっても一生懸命に生きている人を、神様は決して悪いようにはしないはず。二人のこれからの人生に幸あれ!