人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【羽田圭介】確固たる信念を持つ

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昨年、『スクラップ・アンド・ビルド』で芥川賞作家となった羽田圭介さん。お笑い芸人の又吉直樹さんと同時受賞だったため、羽田さんの存在感が薄れてしまうかと思いきや、毒舌キャラが「芸人以上に面白い」とお茶の間の人気者に。受賞から5ヶ月で、90本を超えるバラエティ番組に出演している。

小説家なのに、こんなにもTVに出まくっている理由。それはズバリ、「本を売るため」だ。雑誌『Voice』の2015年12月号に載っていたインタビューによると、羽田さんは数年前まで作家としての状況が厳しく、本を出してもまず本屋に置かれることがなかった。自宅の最寄りの書店にはまずなく、新宿の紀伊國屋書店でやっと1冊あればいいぐらい。そんな光景を見ていて、「いくら自分の作品に自信があっても、実際に手に取って読んでもらえないと意味がない」と感じたそうだ。

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そんな不遇な時代があったからこそ、スポットライトが当たっている今はなりふり構わず本のPRに奔走している。又吉さんの”せい”で、「もうひとりの芥川賞作家」「又吉じゃない方」などと揶揄されることについても、「便乗できて本当にありがたい。いまだにあちこちで取り上げてもらっているのは又吉さんの”おかげ”」とプラスに考えている。この写真は、都内の某書店に置かれている羽田さん直筆のポップだが、自分の立ち位置をうまく活かしていると思う。

以前にも書いたのだが、人と違うことをして目立つと、叩かれたり批判されたりするものだ。それは文壇の世界でも同じで、芥川賞をもらってテレビに出まくっていることに対して、大御所の作家さん達の中には快く思わない人もいるようだ。しかし羽田さんは、周囲から顰蹙を買うことを覚悟の上で、「本の宣伝につながることなら何でもやる」という確固たる信念を持って行動している。「作家としてこうあるべき」というイメージにとらわれず、自分の信じる道を突き進む。そんな努力のかいあって、受賞作は20万部のベストセラーになった。

羽田さんは、これまでに出演したテレビ番組の台本をすべて残している。実体験をネタに、次の作品では「テレビの世界」を書こうと思っているとのこと。なんでも小説に昇華する。すべては本のため。清々しいほどのSimple Thinkingである。