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人生で大切なことはすべてアスリートから学んだ

優れた成績(結果)を残す選手には、必ず理由(原因)がある。アスリートがプレーで表現してくれたことを、わかりやすい文章に落とし込んで発信します。

【葛西紀明、林勇気】「なぜ自分がここにいない」を乗り越えて

スキー アーチェリー

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スキージャンプ界の「レジェンド」こと葛西紀明選手(土屋ホーム)。41歳で出場したソチ五輪ではラージヒルで銀メダル、団体で銅メダルを獲得。多くの人に勇気と感動を与えたのは記憶に新しい。

葛西選手はこれまで冬季五輪に7大会連続で出場しているのだが、中でもリレハンメル五輪と長野五輪は本人にとって、大きな意味を持つ大会だったのではないかと思う。

世に言う「リレハンメルの悲劇」でまさかの銀メダルとなった雪辱を果たすべく、臨んだ4年後の長野五輪。しかし葛西選手は団体戦当日の朝にメンバーから外されてしまう。日本中が熱狂し、4人の金メダリストに視線を注ぐ中、会場でその様子を見ていた葛西選手は「あの歓喜の渦に、なぜ自分はいないのか」と悔しさで涙が止まらなかったという。

冬季五輪の日本人最年長メダリストとなった今も現役にこだわるのは、「まだ金メダルを取っていないから」。銀メダルでは満足しない。あくまでも目指すのは金メダル。この心意気には尊敬の念を抱かざるを得ない。

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今年7月に開催されたアーチェリーの世界選手権女子団体で4位に入り、来年のリオデジャネイロ五輪出場を決めた林勇気選手(堀場製作所)。

林選手は北京五輪に出場したのだが、その後はプレッシャーに悩み、ロンドン五輪は代表入りを逃してしまう。その林選手がメンバーから外れた団体で、日本はアーチェリー史上初となる銅メダルを獲得。一時期は引退も考えたと言うが、「自分もあの場所に立ちたい」と奮起し、見事にリオ五輪の切符を手に入れた。

一人の日本国民としてオリンピックを見るとき、日本人がメダルを獲るのはたまらなく嬉しい。しかしその競技の実力者が、出られなかった大会で仲間の活躍を見せつけられるのは、さぞかし複雑な心境だろうと思う。もし自分がその立場なら素直に喜べる自信がない。

葛西選手は長野で金メダルをとれなかった悔しさ、林選手はロンドンで銅メダルをとれなかった悔しさを原動力に変えて、現役を続けてきたのだろう。二人ともまだまだ夢の途中だ。これからも第一線で輝き続けてほしい!